■ 共有不動産について
共有不動産とは、簡単に言えば、2人以上の複数人が所有者となっている不動産のことを言います。通常、家や土地などの不動産は1人が所有をし、これを使用し、また人に賃貸するなどして自由に使用収益することができます。しかし、不動産を共有することによってさまざまな弊害も生じてきます。
■ 共有不動産が生じる場面
共有不動産の発生は以下のようなケースが多いです。
① 相続における遺産分割協議で法定相続分に従い相続を受けた結果、不動産の共有状態となった。
② 遺言者による遺言内容が不動産について共有する旨であった。
③ 離婚した元夫婦が婚姻時に購入した不動産について共有名義での共有不動産であったがこの不動産が離婚後も残ってしまった。
④ 二世帯住宅で不動産を共同購入した場合など
このように、共有不動産は、親族間で発生するケースが多いです。
■ 共有不動産のデメリット
不動産を共有するということは、ある1人の都合で不動産にかかる使用収益の権限を行使することができないことになります。つまり原則的には、もう一方の権利者である共有者の了解を得なければ不動産の売却などを行うことができません。もちろん、不動産の維持などの保存行為や管理行為については例外的に単独で行うことができますが、共有不動産を状態の良い時に売却・賃貸などをしたい場合などに共有名義人が存在することで不都合になることが考えられます。また、共有不動産が繰り返し相続を受けていた場合、共有者の存在があるのかが不透明になってくることもあります。
■ 共有不動産の解消方法
共有不動産を所有している時、これを売却したいが共有状態であるため、単独でできない場合に共有物分割請求をすれば共有状態の解消ができます。前述した遺産分割協議や離婚のケースも同様にこの請求をすれば共有状態は解消されます。
山崎夏彦法律事務所では、小田原市、湯河原町、南足柄市、平塚市を中心に共有不動産等に関する不動産トラブルのご相談を承っております。相続で不動産が共有状態になった、離婚した元夫婦間に共有不動産があるなどの不動産トラブルでお困りの際には、当事務所までご相談ください。
共有不動産とは
山崎夏彦法律事務所が提供する基礎知識
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