窃盗罪とは、他人の財物を窃取する罪をいいます(刑法235条)。簡単に言えば、人の財産的に価値のある物を盗むという罪です。窃盗罪の罪に問われた場合は、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます。
窃盗罪の保護法益(法律が守ろうとしている利益)は人が財物に対して有している占有です。そのため、自分の持ち物でも、他人に預けていたり貸している際、相手から無断で取り返した場合には窃盗罪が成立することがあるので注意しましょう。
判例によれば、窃盗罪が成立するためには、窃盗罪の故意(他人の財物を窃取する認識)の他に、「不法領得の意思」が必要とされています。「不法領得の意思」とは、「権利者を排除し他人の物を自己の所有物と同様に、その経済的用法に従って利用しまたは処分する意思」(大判大4.5.21)、簡単に言えば、「自分の物として自由に扱おうとする意思」をいいます。窃盗罪の成立にこの「不法領得の意思」を要求することで、例えば、友人の自転車を無断で一時的に借りるという、いわゆる使用窃盗は不可罰となります。
なお、万引きも窃盗罪の一種であることから分かるように、犯罪事件数の中でも窃盗事件の占める割合は相当数に上り、日本の刑法犯の中で最も多く発生している犯罪といえます。
山崎夏彦法律事務所は、ハードルが低く、気軽に相談できる、身近な法律事務所として、小田原市を中心に、湯河原町、南足柄市、平塚市など神奈川県・静岡県の法律相談を承ります。
「痴漢被害に遭った」「自白を強要された」「不起訴処分を獲得したい」など、刑事事件に関する様々なお悩みにお応えしますので、お困りであれば当事務所までお越し下さい。
窃盗罪
山崎夏彦法律事務所が提供する基礎知識
-
日照権とは?どのような...
日照権とは建物の日当たりを確保する権利を指します。ただし、日照権に関しては法律で定められている権利では...
-
離婚の種類と手続き
離婚には、協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚という種類があります。日本では離婚の大部分は話し合いに...
-
モラハラを理由に離婚し...
パートナーからの心ない言葉や態度に、離婚したいと考える方は少なくありません。 とはいえ、「モラハ...
-
物損事故
交通事故の種類を大きく分けると、「物損事故」と「人身事故」で分けることができ、事故当事者の中に怪我人が...
-
協議離婚
■協議離婚とは 協議離婚とは、話し合いにより離婚に必要な条件を決定する方法です。日本では離婚全体の9割...
-
DV
「配偶者からのDVが続いており、精神的に苦しい」 「配偶者から生活費を渡してもらえず困っているが、これ...
-
親権者の変更が認められ...
離婚後に親権者を変更することは可能ですが、単に父母の合意だけでは認められません。 親権者の変更に...
-
後遺障害
後遺障害とは、傷害が治ったとき身体に存する障害のことをいいます(自動車損害賠償保障法施行令2条2号)。...
-
痴漢・わいせつ
近年、痴漢冤罪事件が社会問題となっていますが、法律上、「痴漢罪」という罪名はありません。痴漢で逮捕され...