死亡事故が発生した場合、加害者は主に3つの法的責任を負うことになります。
1つ目が、刑事責任です。
運転上に過失があった場合、過失運転致死として7年以下の懲役、7年以下の禁錮、100万円以下の罰金のいずれかの刑罰が科されます(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下、自動車運転死傷行為処罰法)5条)。また、飲酒や薬物で酔った状態で走行、制御困難な速度で走行、無理な割込みや幅寄せなどの危険な運転、信号無視を行い重大な交通の危険を生じさせたなどの事情がある場合は、危険運転致死として1年以上20年以下の懲役になります(自動車運転死傷行為処罰法2条)。
2つ目が、民事責任です。
被害者の死亡結果が発生しているため、被害者遺族に対する賠償額はかなり高額なものになります。
3つ目が、行政責任です。
これは公安委員会による道路交通法違反に対しての処分となります。人身事故の場合は責任を問われ、スピード違反や一時停止違反などをしていると、交通違反の常習者と見られ、情状酌量を受けることが難しくなります。
死亡事故
山崎夏彦法律事務所が提供する基礎知識
-
面会交流権
子どもと一緒に暮らしていない親が子どもと会う権利のことを面会交流権といいます。具体的には特定の日時に子...
-
成年後見制度のメリット...
「成年後見制度」とは、認知症や精神障害等によって、判断能力(事理弁識能力)が低下して、財産管理などを適...
-
協議離婚
■協議離婚とは 協議離婚とは、話し合いにより離婚に必要な条件を決定する方法です。日本では離婚全体の9割...
-
遺言書の検認手続き
■ 遺言書の検認手続きについて 遺言書の検認とは、遺言者が死亡した後に相続をするために、遺言書を発見し...
-
離婚と子供
「親権」とは未成年者の子どもの世話や教育をする権利(身上監護人)と、子どもの財産を管理する権利(財産権...
-
明渡し・立ち退き
期間満了によって契約が終了し、賃借人がアパートやマンションを明渡しや立ち退きする際にも、様々トラブルが...
-
養育費を払わない元配偶...
子どもがいる夫婦が離婚をする際、養育費の支払いについてもめることがあります。 今回は、養育費を払...
-
人身事故の示談交渉で損...
交通事故に逢ってしまったとき、まず自身が何をすればいいのかすぐに判断できる方は少ないかと思います。また...
-
相続人の調べ方
相続人になるかどうかは、民法上でルールが定められています。 ■相続人 相続人には血族相続人と配偶者...