死亡事故が発生した場合、加害者は主に3つの法的責任を負うことになります。
1つ目が、刑事責任です。
運転上に過失があった場合、過失運転致死として7年以下の懲役、7年以下の禁錮、100万円以下の罰金のいずれかの刑罰が科されます(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下、自動車運転死傷行為処罰法)5条)。また、飲酒や薬物で酔った状態で走行、制御困難な速度で走行、無理な割込みや幅寄せなどの危険な運転、信号無視を行い重大な交通の危険を生じさせたなどの事情がある場合は、危険運転致死として1年以上20年以下の懲役になります(自動車運転死傷行為処罰法2条)。
2つ目が、民事責任です。
被害者の死亡結果が発生しているため、被害者遺族に対する賠償額はかなり高額なものになります。
3つ目が、行政責任です。
これは公安委員会による道路交通法違反に対しての処分となります。人身事故の場合は責任を問われ、スピード違反や一時停止違反などをしていると、交通違反の常習者と見られ、情状酌量を受けることが難しくなります。
死亡事故
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